ブログ

ブログです。

ニホントカゲを食べる

f:id:comeliness:20171211145422j:image

 ニホントカゲの串焼き。未だかつてない、こんなの初めてですよ。内臓をとって、串焼きにして、味付けは醤油です。

 味は、食べる前の予想では、まあなんか鶏肉っぽい感じで、旨味も若干あるといいな?みたいな感じだったんですが、焼き始めてみたら、まず脂の乗りが凄まじかった。すごい脂が出てくる。なるほど脂は乗っているんだなと思って焼いていると、香ばしい匂いがしてくる。で食べてみたら、びっっっくりするくらい美味かった。こんなのだと思わなかった。こんなに!?って感じの旨味がある。熟成をほとんどしていない状態でしたが、肉の硬さは鶏肉と一緒くらいな感じ。熟成不要でしょう。

 ただし、食感はあまりよくない。骨が並の魚よりも硬いようで、結構邪魔になる。サイズ的にギリギリだけど、魚を三枚おろしにするような感じで、骨を取り除いた方がいいかもしれない。鱗はちょっとよくわからなかった。油で揚げる調理法の方が、骨を柔らかくできるのでいいかもしれない。

 総合的には、かなり美味い。骨さえ何とかすれば完璧だと思う。なぜこれほどまでに、「ニホントカゲ 味 食用」などと検索して情報が皆無なのか、そしてまたネット上の有名なゲテモノハンターの皆さんがトカゲだけは完全スルーを決め込んでいるのか、むしろ私が知らないだけで、法律で規制されていたり、極めて有毒だったりする可能性の方が高いのかもしれないといった恐れさえ抱かざるを得ないレベルです。大丈夫よね?死ぬの?

 

 注意点としては、寄生虫の危険性があるので、必要以上に念入りに焼いた方がいいです。間違っても半生状態で食べてはいけない。これは野生の動物を食べる際には必ず守る必要があります。海産物の一部だけが特別に生食可能。鹿肉のレアステーキとか、あんなものを食べてるとほぼ確実に寄生されます。実際、肉を生で食うフランス人やドイツ人は九割くらいがトキソプラズマに寄生されてるらしい。

 

 そもそもなぜお前はいきなりニホントカゲを食い出したんだ、という話を今から書きます。

 それで、一応、この記事は狩猟カテゴリというものに入れていますが、このカテゴリではいわゆるグロい写真や表現がたくさん出てきます。既に上記の串焼き画像でもアレな感じはしますが。しかし世の中の大半の人々は、どんな姿であれ、それが料理されたものであれば許容します。そして料理される前の動物の死体にだけ特別な嫌悪感を抱くものです。死体は細切れになっていればなっているほどよく、解体が進めば進むほど嫌悪感は薄れていく。そして死体は食材となる。まるでそれがかつて動物だったものではなく、最初から食材だったかのようになる。みんなそう思いたくて仕方が無いのです。自分が食べているのは動物ではなく最初から食材だったのだと思えれば思えるほどよく、この逆を思わせるような情報は何であれ忌まわしいものとなるのです。

 なので、一応注意しておきましたからね。今後の記事についても同様ですよ。「動物を食べるなんてひどい、そんな事をするならスーパーで肉や魚を買ってくればいいのに」みたいな苦情だけは送ってこないでくださいよ。いいですね。

 

 スイセンの植え替えをしようと思って、スコップ(でかいやつ)で土を掘ったら、なんかピョロピョロするやつが出てきて、ミミズか?と思ってよく見てみたら、トカゲの尻尾だった。そんな事ある?と思って、探してみたら、胴体の方も見つかった。


f:id:comeliness:20171211152502j:image

 冬眠中のニホントカゲでした。申し訳ない事をした。もう少し尻尾寄りであれば、まだ命は助かった可能性もあったが、後脚まで切り落としてしまったので、もう駄目だろうなと思った。何の供養にもならないけど、無駄にしないために食べてみる事にした。それが事の発端でした。殺すつもりで殺す時は、まあいいんだけど、殺すつもりもなく事故的に殺してしまうのはつらい。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏


f:id:comeliness:20171211154041j:image

 腹開きにしたら、卵が出てきた。体の構造が魚っぽいので、まあ捌くのは慣れてますね。ヒレの代わりに小さい脚が生えてるだけ。しかし初めての魚以外の獲物がニホントカゲになるとはな。


f:id:comeliness:20171211154244j:image

 で串焼きになったと。本当に美味しかったですよ。たぶん大した毒はないと思う。爬虫類や両生類については、規制がないので、猟期にかかわらず捕まえる事ができます。

 

 なぜ世の中に情報がこんなに少ないかが気になってる。ゼロではないんだけど、極めて少ない。あと、歴史的にニホントカゲカナヘビを食用とする文化があったのかどうかも気になる。日本人は虫(イナゴとか蜂の子とかクロカワムシ。クロカワムシは私も捕まえて食べた事あります。クソ不味い)さえ食ってるのに、トカゲを食べないとは考えにくい。昔は食べてたけど、情報が全く残っていないという可能性もある。

 あと味について、冬眠中だから脂が乗ってて美味かったという可能性がある。冬の始めだから特に脂が乗ってたという可能性。春になって、冬眠から目覚めたやつが動き回るようになったら、捕まえて食べてみようかと思う。もしそれが美味くもなかったら、つまりトカゲというのは不味くて、だから食用にもされず、情報もないのだという事になる。そして、冬眠中のトカゲは美味いのだという事が、特別な発見になる。どうだろうな~。そもそも気持ち悪いから食べたくないって人が大半だろうけども……。