干し柿は毎年作ってます。これは別に難しくないですね。単に干すだけ。美味いです。今年は四個しか作ってない。本当は何百個も作って冬の間に無限に食べ続けたいところ。
食材は、干すだけでもかなりの保存性が得られますが、それを更に燻製にまですると、もう何も寄ってこなくなるので、湿らせさえしなければ年単位での保存が可能になります(普通は半年以内くらいには食べきる)。
長旅をするにあたり、食料を冷蔵せずに長期間保存する必要がある。保存食を作る技術を習得したい。というわけでこないだ燻製に初めて挑戦してみました。
適当な鶏肉と牛肉を、適当な塩水(ソミュール液)に一晩漬ける。塩水は適当といっても、かなり濃くしました。初めての事で、基準も何もわからず、計量もしてないので何とも言えませんが。あと、砂糖と胡椒もちょっとだけ入れてみた。
そしたら今度は真水に漬けて塩抜きをしました。ボウルに水を張ってそこへ入れる。しばらくしたら水を交換する。とりあえず三時間くらいやった。(厚い鶏肉の方は本当は六時間から半日くらい漬けた方がよかったっぽい)
で、干します。どのくらい干したか忘れた。たぶん三日から一週間くらい。燻製というのは、燻製にする食材の湿り気が高い状態で燻すと、煙の成分と水分とが反応して、酸っぱくなってしまうんだそうです。だから、燻製にする前に、できるだけ干して乾燥させといた方がいいけど、あんまりそこが長いと、そこで虫にやられたり傷んだりする恐れもあるので、まあ適当なところで。
そしていざ燻し。自分で作る段ボール箱のやつでやりました。みんな知ってるでしょ?一番簡単なやつね。まず炭火を軽く熾して、そこに拾ってきた綺麗な乾燥した桜の枝(どこにでも落ちてる)を投入。すると煙がめちゃくちゃ出てくるので、それで燻されます。こんなもんかな~ってところで切り上げて、完成。
燻した直後はこんな感じ。直後だとまだ嫌な香りの方が強い。一日二日ほど置くと、嫌な香りはだいぶ抜けて、いい香りの方が強くなってくる。更に一週間ほど置くと、乾燥も進んで、香りもかなり美味そうな感じになってきた。
というわけで食べてみた。牛肉は、これどう食べたらいいかよくわからないんですが、とりあえず軽く炙って食べてみた。普通に美味かった。塩気は適正。乾燥してるから、少しでも焼きすぎると、焼肉の焼きすぎてカラッカラになったやつみたいになる。焼きすぎなければ普通に美味い。別に焼かなくてもいいんでしょう。でもこれは牛肉だからいいけど、鹿肉とか豚肉だと寄生虫とかがどうなのか微妙なので、とりあえず肉というのは一応加熱したいところ。
鶏肉の方は、これもどう食べるべきものなのかよくわからないが、とりあえず硬すぎて、炙って食べられるようなものじゃなかったので、煮て食べてみました。お湯に入れた瞬間、めちゃくちゃ美味そうな匂いが立ち上ってくる。他には何も入れず、単なる塩茹の香り付き鶏肉として食べてみた。普通に美味い。肉を食ってるという感じがする。煮てもだいぶ歯応えあります。ただちょっと塩気が強かった。干す前の塩抜きをもうちょっとやっといた方がよかった。牛肉は薄かったから十分だったけど、鶏肉は厚めだったので若干塩抜き不足でしたね。
以上でした。ソミュール液に漬けて塩抜きをしてから干す、という一般的な手順では、水溶性の栄養分が流出するだろうなというのがひとつ気になったところ。塩漬けも塩抜きもせず、単に表面に塩を振って、そのまま干す、という手順でもよさそうな気がした。試してないからまだわからないけど、まあそっちの方がよさそうな気がしますね。楽だし。今度はそれでやってみようと思う。燻製をたくさん作って、旅の食料にしたいね。