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自転車で山旅、三泊四日

 自転車で山登り&山奥での三連泊をしてきました。自転車18kg、荷物15kg、貧脚51kgという残念な構成なので、めちゃくちゃキツかった。自分がこの旅をしてるちょうど同じ時に、ツイッターのホロワーの人がママチャリで乗鞍岳に登ってまして、文字通り上には上がいるもんだなと思って、自分が今どこにいるのか全くわからなくなってしまった。

 

 一日目はずっと上り坂を走って、1000mほど上りました。脚が完全に死んだけど、とりあえず着いてよかった。気温が結構高かった(平地で最高33度とか)のでキツかった。

 できるだけ暑くなる前に着きたかったので午前一時に出発したんですが、暗い中ぼんやり走ってたら、まさかの空から火球が落ちてきて、かなりテンション上がりました。あっ火球だ、と気付いてからしばらく、グイーッと流れていった。ラッキーでした。主観的にはかなりデカく見えてテンション上がったけど、客観的には流星と火球のどちらに分類するか微妙なところだと思う。低いところであれだけ明るく見えたから、もし真上だったら火球相当の明るさはあったと思うけども。


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  到着、こんな感じの川の近くに拠点を設営しました。これより上流には山しかないので、この川の水は普通に飲めます。冷たくて綺麗で最高。北海道だとエキノコックスが問題だけど、ここならまあ大抵大丈夫でしょう。

 川の近くといっても、深い谷底に流れてるような川なので、河原みたいなものはなく、川からだいぶ登ったところにようやくある平地が拠点です。鉄砲水とかにやられる心配はないけど、水汲みが大変だったので、あんまり離れてるのも考えもんですね。

 あと、魚がいないか、ちょっと探ってみましたが、残念ながらお留守なようでした……。やっぱり魚は清水には住まないんだよ!(血の涙)


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 崖から染み出してきている水。こっちの方が更に美味いけど、溜めるのが面倒くさい。

 山奥は水なら最高に綺麗なものが無限に手に入ります。飲むだけでなく、料理や洗濯、体を洗ったりなど、色々使うので、こうやって無限に流れていてくれると非常に助かる。特に自分みたいな潔癖性が野宿するには。海の近くだと、魚はたくさん釣れるけど、綺麗な水が手に入りにくいんですよね。水道があればいいんだけども。場所による。あと水道にも綺麗なやつと汚いやつがありますからね。


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 拾った薪で米を炊く。初日は雨が降った翌日で、二日目の夜もいきなり土砂降りになるなど、全体を通してかなり劣悪なコンディションだったんですが、こういう状況でも乾燥した薪は探せばわりと見つかりました。

 

 燃料についてですが、拾った薪による焚き火は、タダなのと、探せば無限にあるのと、荷物にならないところが利点ですが、一々薪を探してきて火をおこすのが面倒くさいという問題がありました。ガスやアルコールであれば調理時間をかなり短縮できる。

 米であれば、朝に一日分の米を全部炊いてしまって、おにぎりにでもしてとっておけば、昼や夜の食事は火をおこす必要がなくなって楽になります。自分はこの方法で手間を省きました。江戸時代の人たちも普段そのようにして生活していたようです。

 しかし麺類であればこの方法が使えない。毎食、火を焚かなければならない。今回、麺類も作ってみましたが、かなり面倒くさかったので、よほど余裕のある旅をする場合以外は、焚き火でいくなら米を主食にするべきでしょう。あとは個人的な好みとして、米の方が美味いというのがある。栄養的には、白米は麺類に比べてビタミンBが少ないので、サプリメントなどで補給した方がいいでしょう。(旅中には色々な栄養が欠乏するおそれがあるので、サプリメントはほぼ必須。とにかく体を動かさなくちゃいけないので)

 荷物になるといっても大した量ではないし、ガスやアルコールを燃料にする方が一般的にはいいだろうと思います。自転車旅をしてる人たちはほとんどがガスを使ってるらしい。自分もアルコールストーブ持ってるので、次回からは持っていって、余裕がある時だけアルコール節約のために焚き火をする、くらいの方がいいかもしれないなとオモタ。まあでも焚き火は基本的に楽しいのでいいものです。


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 炊きあがったご飯。灰がちょっとかかっちゃったのは見逃してください。まだ慣れないのと、火の当たりが不均等なので、部分的に若干柔らかかったり硬かったりするんですが、大抵うまくできました。

 魚が釣れないので、おかずは缶詰。こんなこったろうと思ってたから大量に持ってきてあるのさ。おかげで山登りが大変な事になった。山で食べる缶詰は最高です。


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 オニグルミが無限に落ちてたので拾ってみました。オニグルミは西洋のクルミと違って、生でも食べられる。だけど生だと割るのが面倒くさいので、結局は焚き火の中に投入した方がいいようです。

 オニグルミは川沿いなら大抵どこにでも生えていて、七月くらいのまだ全然早いような時期のものでも食べる事はできるので、夏から秋にかけての食料としてかなり優秀です。栗と違って、虫も食わないし、人も拾わないし。人によって好みはあるけど、自分は栗よりクルミの方が断然好きですね。なんでみんな栗は拾うのにオニグルミは拾わないんだろう?

 

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 綺麗に割れた生のオニグルミ。焼くと簡単に割れるんですが、生で綺麗に割るのは至難の業です。オニグルミは高カロリーでビタミンも豊富な、山における最高の食料。濃厚な味わいで美味。魚なんか要らんかったんや!

 

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 生えてた怪しいキノコ。シメジ系でしょうか。いかにも食えそうな見た目だが……。匂いは若干美味そうな感じ。絶対毒だろこれ。ちょっと調べてる時間がなかったのでスルーしました。キノコは基本的にあまり食べない方がいい。大した栄養もないし、リスクが大きすぎる。

 

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 コーンスープ。こういう手軽に作れるものが便利でいいですね。美味いし。


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 カフェオレも飲めるぞ。

 

 とりあえず、今回の旅は、長旅と野宿の練習として行ってきたようなものです。

 まず拠点に着くまでの移動が大変だった。そんなところに行こうとしたのが問題といえばそれまでだけど、こういうのは到着してからが本番みたいなものなので、移動に体力を消耗してしまうのはよくない。人力による推進は控えた方がいいなと思った。特に自分のような体力のない人間は。

 というわけで、電動アシスト自転車か、風力推進のセーリングボートを現在考案中です。ガソリンエンジン駆動のバイクでも乗ればええやんと思うかもしれないけど、そういう事やないねん。そんなのはもうみんな既にやってるから、自分がやらなくても構わない。自分が目指しているのは、できるだけ独立した持続可能なエネルギーシステム、経済の確立です。

 

 イスラム教における楽園の表現に、「清らかな川が下を流れる場所」というようなものがあります。今回の場所がまさにそれだったわけですが、しかしやはり神は地上に楽園を作らなかったわけで、とにかく蚊を筆頭に、虫たちがたくさんいて困りました。虫対策してあったからよかったけども、ザトウムシとかスズメバチとかガガンボとかカマドウマとかがたくさんいるので、ちょっとね。どちらかというと、こいつらにとっての楽園になってる。こいつらもまた、神によって創り出された、被造物なのですね、俺が快適な山奥キャンプ楽園生活を送る事を阻止するための!懸念していたマダニやヒルやアブの被害はなかったのでよかったです。あと蛇もいなかったのでよかった。

 

 獣たちはいました。まず、至る所に猪のかなりデカい足跡がたくさんあった。夜、すぐ近くで猪の鳴き声が聞こえた。おそらく、普段は猪の通り道で、そこにお邪魔をしてしまっていたんだろうなと思う。

 猪「おーい、邪魔だよ馬鹿野郎!通れねえじゃねえか!ここ両脇は崖なんだよ!」

 あとは、鹿にも二度遭遇した。やっぱりこのくらいの山奥だと、獣は結構うじゃうじゃいるようですね。幸い、熊には遭遇せずに済みました。いずれにせよ、こいつらを捕まえて食べる事ができたら、食料問題は一挙に解決なんですが。鉄砲が必要。

 

 帰り道はずっと下り坂だったので快適でした。ほとんど一瞬で帰宅できてしまった。今度の旅は、もうちょっと装備を改良して、冬の海へ行ってみたいところです。