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イチゴ開花

 定植から30日でイチゴ開花しました。これはゆうべに自殖系統YBS1-9。果梗が既に長い。親のゆうべには果梗が極めて長い品種らしいです。長い方が見やすくていいけど、折れる危険はあるね。

 

 とちあいか自殖系統TAS1-5も開花。こちらは果梗が短い、普通のイチゴって感じ。とちあいかの草姿は立性で葉が硬くて小さめだけど勢いはありで実際いいんだけど、ゆうべにの柔らかくグングン大きくなる感じも野菜っぽくて好き。品種改良にはどういう草姿を目指すかも重要ですね。

 

 よつぼしは27日で全株出蕾して、その時点でゆうべに自殖系統も半数以上が出蕾していました(とちあいか自殖も40%以上)。思っていたより早生の出現率が高い。両親が早生品種だと、早生性に関する遺伝子がいくらか固定されてて、自殖しても早生性を保ちやすいのかもしれない。

 一方でとちおとめ自殖は現在でも出蕾率3%で、出蕾した株は芯止まりの変なやつなので実質ゼロと言ってもいい。とちおとめは早生品種だけど、早生品種の中ではやや遅い方だと思う(章姫やさがほのかより少しだけ遅い)。

 既に出蕾している株は、9月8日の低温で花芽分化した可能性が高い(すごい)。ここで花芽分化できなかった場合は、9月下旬からの低温で花芽分化する事になるので、早くても出蕾は11月10日頃になると思う。定植が10月1日だから、一定の早生性があれば定植前後に花芽分化してるだろうけど、でなければ結構遅れるかもしれない。

 とちおとめ自殖系統がここまで揃って遅くなるとは思わなかったけど、9月8日の環境がちょうど花芽分化するかどうかの分かれ目になってて、今年みたいな気候だと影響が大きくなった。

 

 ゆうべにやとちあいか並みの極早生品種は、平年だと11月から収穫が始まって、12月前半に頂果房の収穫が終わって、1次腋果房は1月から収穫になるため、クリスマスにイチゴが無くなるという問題がある。家庭菜園でイチゴ促成栽培してるのにクリスマスにイチゴが無いのって、別にいいけどなんか間抜けな感じもするので、どうなんだろうという感じはありますね。

 9月下旬に花芽分化する晩生の品種(さちのか、あまおう、やよいひめなど)であれば、平年では12月中旬頃に収穫が始まるので、クリスマスに特大サイズのイチゴがとれるという利点がある。ただ今年みたいな暑さだと年内に収穫できなくなる。

 夜冷処理をして花芽分化を人為的に起こさせる方法もあるけど、かなり面倒くさい。逆に、極早生品種が早すぎる花芽分化をしないように、8月中に電照をして花芽分化を防ぐ方法もあるらしい。

 

 とちおとめ自殖は小さめだけど、他は大きい。一番大きいのはゆうべに自殖。よつぼしは少し遅れたけど勢い出てきた。ゆうべに自殖は大きいけど葉色が薄いので、葉緑体の量としては他とそんなに変わらないのかもしれない。その分、地面に当たる光が遮られてしまって、地温が下がる可能性がある。葉色が濃くて小葉な方が地温は高めやすい。

 味はとちおとめ、伸長性はゆうべに、立性と葉色の濃さはとちあいか、っていう感じが理想かな。よつぼしはそれらの要素をそこそこ併せ持ってる。